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現役イベンター”MERU”が教える! イベント業界あれこれ サンロクゴ(365)VOL.6

こんにちは!現役イベンターのMERUです。

新しい元号が決まりましたね。私は平成生まれで、この業界に入った時は色々な人から『平成生まれ!?もうこんな大きくなってるの!?』とよく言われたものです。イベント業界の年齢層の高さを垣間見ますね(笑) そんな平成も終わり、間も無く「令和」の時代が始まります。この業界も、新しい風を起こしていかなくてはならないのかもしれません。

今回は前回に続く、裏方ポジション大紹介・テクニカル編です。現場では制作スタッフよりテクニカルスタッフの方が、はるかに数が多いのです。職人さんたちの動きや役割を理解すると、現場がぐっと楽しくなりますので、ぜひ楽しんで読んでみてください!

 

<裏方ポジション大紹介 ②> 〜テクニカル編〜

まずはステージのあるイベントやブース展示会では欠かせない、施工屋さんからご紹介します。現場に来るセクションの中ではもちろん、一番スタッフ数が多いです。

<施工>
◎施工デザイナー

施工デザイナーとは、制作・企画側が考えたステージ案やブース案のアイデア・イメージを図面やパースに起こすデザイナーのことです。最初のブレスト(打合せ)では、施工チーフたちと共にデザイナーも同行し、実施レベルかどうかも含め一緒に考えてくれます。コンペのためのパース起こしでは、クライアントにダイレクトなイメージを与える大事なポジションですから、やはり見せ方の上手いデザイナーはリピートして依頼されます。ちなみに現場には来ないポジションです。

◎チーフ

施工のチームリーダーです。デザイナーが起こした図面を元に、現場で指揮をとるポジションです。私たちイベントスタッフにとっては、搬入からイベント本番が始まっています。設営スケジュールは、セクションごとに細かに決められていることが多いため、チーフは施工スタッフの休憩も含めタイムコントロールが重要な役割です。なぜなら、ステージが組み上がらないと始まらないセクションもあるからです。例えば、照明のステージ部分は、ステージ施工が終わらないと照明の吊り下げや調整ができないのです。つまり、ここでタイムコントロールが崩れると後から予定されている設営がどんどん後ろ倒しになり、他セクションにもクライアントにも迷惑がかかることがあります。チーフは時間と人件費を計算しながら現場を回していくポジションです。

◎サブチーフ

チーフをサポートするポジションです。サブチーフは企画・制作側が現場前に行うミーティングにも参加します。チーフと同じくらい図面とイベント内容を理解しなければならないポジションです。また、大工さんやアルバイトスタッフにも的確に指示を出しつつ、自分自身も施工の技術と知識で実際のステージ組み上げに参戦します。基本的にはチーフもサブチーフも施工技術が身についた、バリバリの職人さんです。

◎大工さんたち(パート・アルバイト・日雇い)

実際に木工でステージを組み上げたり、高所作業車を使って釣り物を設置したりするポジションです。施工会社にもよりますが、自社のバリバリ大工職人と、イベント限りのアルバイトや日雇いを扱っていることが多いです。とにかく人手が必要なセクションですから、ステージを組み上げる技術がなくても、トラックから積み荷を下ろす・大きなものを運ぶだけでも助かるのが実状です。最近ではヘルメットを被り、最前線で施工に携わっている女性も多く見受けられ、驚きます。「力仕事は男の仕事」という考えももう古いのでしょうね!どの現場も女性の社会進出が感じられます!

◎電源屋

『電源』と聞きますと、皆さんは身近にコンセントも電源もあるので大げさに感じられるかもしれません。しかし、電源には家庭用も含め、一箇所のコンセントから何ワット・何アンペアまでといった、上限が必ずあります。イベントでは照明・映像・その他電源で多くの電力を使用します。また、会場によってどの電源口を使用していいのか、1つの電源口でどのくらいの電力が使えるのかも決まっています。気軽に電源がある会場ではまだいいのですが、メッセレベルの展示会場では様々な電源に関するルールがあり、電源の工事師でないと電源を引き回せないこともよくあります。会場仕様位よりますが、必要な場合は施工屋さん手配で電源屋さんが現場に来て電源工事をしてくれます。電源がないとイベント始まりませんから、彼らも大切な裏方ポジションです。

◎経師屋

『経師』とは聞き慣れない言葉かもしれません。しかし日本のイベント会場、特に展示会関係はには欠かせない職人たちです。経師とは、木工で組み上げた壁に、日本独特の技術を活かして紙を貼っていくことです。単色はもちろん、ロゴやグラフィックをプリントしたものももちろん可能です。これは特殊な糊と技術で貼っていく日本独特の方法で、海外ではこのような技術で紙を貼っていくことはできません。仕上がりや頑丈さは文句なしで、イベント終了後は紙を剥がして別のイベントにも(サイズが合えば)再利用できます。古来からの日本伝統技術を今でも使用している日本のイベント業界ってすごいと思いませんか?経師屋さんは展示会施工日にはほとんどのブースにいるため、ぜひ実際に目で見て仕事ぶりを拝見した方がためになります。見ていて『美しい!』と感動する職人技です!

 

<照明>

ここからは舞台演出には欠かせない、照明セクションです。照明屋さんは圧倒的に女性が多く、私の周りでも若い照明ガールがたくさん活躍しています。

◎照明プランナー

制作側が「このシーンはサーチからのピン(サーチングといってぐるぐる会場中を照明で焦らしてから一人に当てる演出方法)」などと決めることもありますが、ミュージカルやダンスシーンの照明は照明プランナーに丸投げします。ステージ明かりを着けたり、MCにサス(ピンスポット)を当てることは、会場スタッフや制作でもできます。しかし、音楽ライブやパフォーマンスに合わせた照明プランは照明屋さんでないとできません。照明ライフプランナーは、そういった特殊演出時の照明プランニングに長けています。また、照明プランは基本的に音楽に合わせてプランを練ります。そのためリハーサル前に音源を入手し、プランを作成・リハーサルで合わせていくという流れです。照明プランナーは照明全体の指揮をとることが多いため、オペ卓でオペレーションしています。

◎調光オペレーター

イベント会場後方には大抵、調光室という部屋があります。調光室からは上から会場全体を見渡せるポジションで、会場のあらゆる照明のスウィッチがある場所です。大抵はプログラミングされた機材で各シーンに合わせた照明のスウィッチングしています。また、全体が上から見渡せるので、照明のズレ等も支持することが多いです。よくクリカムから照明さん同士のオペレーションが飛び交うこともしばしば。

◎上手ピン・下手ピン

上手と下手にピンタワーといって照明さん用の高所タワーを設置し、そこから照明を当てるポジションの人たちです。基本は下手側に当てる場合は上手のピンが、上手側に当てる場合は下手のピンが、といったように交差させるように連携をとります。ちなみに照明さんたちは高所作業の免許を取っています。

◎スモーク

スモークはポジション名ではありませんが、大きなイベントや舞台では必ずといって良いほどスモークを焚いていますので知っておくと良いでしょう。スモークを焚く理由は「照明演出効果の向上」です。演出用のスモーク屋さんもいて、多くは照明屋さんとつながっています。照明とは光の筋です。光は何かを反射することでより光源の効果が出るものです。つまり、スモークを介す事でより照明の美しさが際立つという事ですね。ちなみにスモークは二酸化炭素と油分でできていて、袖裏で焚いていることが多いです。そのためスモーク機材の近くにスーツや大事なものを置きっ放しにすると、後でベタついたり匂いが取れないこともありますのでご注意を!(最近では水性のスモークもあるのだとか!)

まとめ

長くなってしまったので、今回は照明さんまでです。次回は音響や映像、その他テクニカル裏方ポジションをご紹介します!

ここまでの紹介でも、多くの人たちが各ポジションで動き、1つのイベントを作り上げています。もちろん彼らは生粋の職人気質です。それぞれに自身の知識や経験、想いがあり、こだわりもあります。現場ではそれが露骨なので、気づいたら搬入口で照明チーフと施工チーフが怒鳴りあっていることもしばしば・・・。しかし、それほどまでに自分たちの仕事に対し、責任とプライドを持っているということです。そして制作はそんな彼らをまとめ、先導していくポジションでもあります。

これからも彼らとかっこいいイベントを作っていきたいですね!

 

<プロフィール>

|ペンネーム:MERU(メル) |年齢:27歳女性 |業種:イベントD(進行・運営)、企画書・台本・マニュアル制作、入稿データ制作、デザイン関係制作、英語対応可 |業界歴:3 |活動エリア:東京 |家族:旦那と共働き |所属組織:10名未満のベテラン揃い |スキル:制作に必要な知識に加え、デザイン関係(AI,PSD操作)、英語対応といった周りにないスキルでしがみついている |チャレンジしたいこと:時間効率化で副収入を得ること。仕事で海外に行くこと。 |前職:ボランティアで2年間海外の学校で教師をしていた |悩み:子供が欲しいが仕事も楽しいので辞めるタイミングが分からない。よってフリーになっても仕事がもらえる関係値を作りたい

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